蔵の歴史History
國乃長のはじまり
当蔵の創醸は文政五年(1822年)、江戸時代の末期に当ります。
江戸時代に隆盛を極めた摂津富田郷の酒作りも、灘、伏見の台頭により減少を続け、存続が危ぶまれるまでになりました。 古くは「醸の国」とまで呼ばれたこの地の酒造りの伝統を絶やさない為に、 他の商売をしていた先代が商売変えをして酒造りを始めたのが当社の前身になりました。
「國乃長」という名前は当時からのものであり、醸の国の長であらんとするための決意から来たものです。
大阪初のクラフトビール誕生
当蔵でビール醸造を始めたのは、最低生産量の規制緩和があった直後の1995年。
大阪では、最初のクラフトビール醸造を開始しました。
清酒蔵であるルーツを大切にし、当蔵にしか出来ないクラフトビールを製造するという信念を込め、壽酒造のメインブランド「國乃長」から「國乃長ビール」名付けられました。
大阪唯一の焼酎蒸留へ
吟醸クラスの酒造りの行程で、搾った後に出来上がる酒粕にはお米の甘い風味と醸し出される華やかな吟醸香があふれています。
その上質な酒粕をなんとかおいしい焼酎に活かせないか、と試行錯誤し、大阪唯一の地焼酎として粕醪取り焼酎の製造を開始したのが2006年。
以後、搾りたての酒粕に水を加えて再度モロミの状態に戻して再醗酵させた後、減圧蒸留する方法で、クセがなく、香りが上品で華やかな風味に仕上がったこの焼酎は様々なシーンで楽しんでいただき、知る人ぞ知るとファンを増やしています。